2019年3月にリニューアルして間もない、東京都現代美術館。訪れたのは12月だけど、ピカピカに新しいように感じられます。
そんな初対面の美術館に、ミナ ペルホネン&皆川明さんの展示を見に行ってきました。最高に、ミナを着て出かけたくなる展示でした。
朝イチでグッズ売り場へ
東京都現代美術館、場所も知らなかったので調べてみたら、最寄駅が清澄白河。隅田川を渡ってさらにまっすぐ行った辺りだといいます。三鷹のジブリの森美術館の次ぐらいに、遠そう。と思ったら、ホテル(茅場町)の目の前からバスが出ていました。ラッキー。
開館とほぼ同時に到着し、まずは一階の特設グッズ売り場へ。売り切れ続出と聞いていたので急ぎましたが、店舗で買えそうなものもあるし、レアなものはあまり残ってなかったかな。後日、開催2日目の兵庫展に行ったら色々あったので、これは多分始まって3週間後くらい経っていたせい。
常設のミュージアムショップにも、関連商品や書籍が置いてあって、品揃えが豊富でした。「紋黄蝶」というミナのカタログ的な冊子も各種揃っていましたよ。
ミナの服ができるまで、届くまで
エスカレーターで登っていくと、オリジナルのテキスタイルで作ったクッションに埋め尽くされたスペースが現れます。事前に情報を得ていたけれど、現物はものすごくテンションが上がる!
危うく一つ一つ触って確かめたくなってしまいました。もちろん、おさわりは禁止。

展示の詳しい内容は、ほぼ日刊イトイ新聞やCASA BRUTUS、書籍や図録で詳しく紹介されているので、ここではあまり触れません。構成だけかんたんに書き記しておきます。
- 「実」……テキスタイルが生まれるまでを紹介
- 「森」……今までに作られた洋服を集めた部屋
- 「風」……ミナを着て過ごす日々を映像で紹介(ミナの椅子に座って見られる!)
- 「芽」……テキスタイルの元となる図案の展示
- 「種」……アイディアが生まれるまでを私物のコレクションやノート等を通して紹介。新しい宿の模型も展示
- 「根」……新聞小説の挿絵として描かれたイラストレーション
- 「土」……服に込められた記憶・思い出を展示
- 「空」……ミナ ペルホネンの歴史を年表とともにふりかえる
最高なのが「森」の部屋。まさに、洋服の森です。圧巻です。「これ着たい!」「これも好き!」とひたすら写真を撮っていました。かなり夢中になっていたみたいで、気づくと洋服やテキスタイルのアップ写真ばかり。
そして、デザインピースを集めた「種」の部屋。アイディアを書き留めたノートや私物のコレクション、作品を作る過程、設計図や映像まで、ありとあらゆるものが詰め込まれています。ひとがものを作るところが大好きな私には夢のような空間でした。
ファッションにとどまらないアートの世界
今回の展示で印象的だったのが、立体感というか「服の中身」があったこと。言葉にするなら、着る人の生活や関わり、感じたもの……等になるのでしょうか。
ファッションやジュエリーの展示は、他にも見に行ったことがあるのですが、大体、作品の美しさや細工の精巧さに注目しがちです。あとは、その服を着た著名人やメゾンの歴史に触れるくらい。それとは違った印象を生んでいるのは、たぶん「風」の部屋の映像と「土」の部屋の展示物の効果が大きいと思うのです。
とくに「土」の展示室では、実際に着用された洋服をアクリルに閉じ込め、そこに持ち主の服にまつわる思い出を記しています。それがなんだか、デザインや作品としてだけじゃなくて、もっとなまなましい、中身が入って作用したものとして見えて。現代アートってこういうことかも、とふと思ったのでした。
- ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
- 会期:2019年11月16日(土)~ 2020年2月16日(日)
- 会場:東京都現代美術館 企画展示室3階
- 開館時間:10:00~18:00(入館は30分前まで)
- 休館日:月曜日、他
- https://mina-tsuzuku.jp
関連記事:兵庫県立美術館に巡回しました。
兵庫県立美術館で、2020.7.3〜11.8まで巡回展が開催されました。谷川俊太郎さんと作った絵本の原画などの展示が増え、充実した展覧会になっていました。
